この勉強法がやばい!―必ず覚える!1分間アウトプット勉強法―

公開日: 勉強法 本紹介

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1分間アウトプット勉強法の大まかな枠組み

  1. 問いを立てる

    定着度の高い勉強は、まず「問い」を設定することから始まる。 問いは明確でなければならない。もっとも簡便なのは、「なぜ、○○は○○なのか」というパターン。

  2. 三色ボールペンでキーワードを囲みながらテキストを読み込む

    「まあ重要」と思われる部分には青、「最重要」な部分は赤、「個人的におもしろい」と思う部分は緑で、
    それぞれ線を引いたり囲んだりしながら、テキストを読み込んでいく。 その場合、まず青色、緑色でキーワードを囲みながら一通り読み終え、さらに青色のうちいくつかを選んで赤い囲みを加える。

  3. 答えるポイントを三点ほどにまとめ、メモ書きする

     一分でアウトプットすることを前提とすれば、要点はだいたい三つ程度に絞る必要がある。また、それらは単に羅列するのではなく、有機的に絡み合って一つのストーリーを形成することが条件。

  4. 問いに対して一分で答えてみる

一分間アウトプット法のメリット

  1. 記憶の定着率が高くなる。 
  2. ある事象をつながりのあるストーリーとして捉える習慣ができる。
  3. 自ら「問い」を立てる習慣がつく。
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アウトプットする時は声に出して

 勉強すべき範囲の全体を小さなブロックに分け、声に出してチェックするのが基本。 例えば一区切りを10分と決めて、テキストのある部分を7分で読み込み、2分でメモをまとめ、最後の1分でアウトプットする。これを何度も繰り返す。 あくまでもフリーハンドで、あるいはせいぜいチラ見する程度でスラスラ話せる状態にする。

川のフォーマットを使い段階的に説明する

 話し手と聞き手の間に、川が流れているとイメージする。その川を渡れば、話し手のメッセージを受けとることができる。しかし泳いで渡るわけにはいかないので、いくつかの踏み台が必要だ。つまり途中で行き場を失わぬよう、一つひとつ段階を追って説明していく。そして最終的に「わかった」「なるほどね」と思わせる領域へ到達する。これを一分間で行う。 川のフォーマットについての詳しい説明は同著者の『1分で大切なことを伝える技術 (PHP新書)』を参考に。

図にする

「川のフォーマット」でも悪くはないが、話の内容が複雑になると三つの“踏み石”に収まりきらない可能性がある。そうした場合柔軟に図なども使ってアウトプットして見る。

美しいノートはいらない

 口頭でのアウトプットが最終目標である以上、ノートは補助的なメモでしかない。 メモをいちいち丁寧に、きれいに書き上げようとする人はいない。仮にいたとしてもそれは時間のムダだし、長続きしない。アウトプットさえうまくできればそれでいい。 ノートを綺麗にとる作業にエネルギーを割くぐらいなら、実際に頭に入ったかどうか即座にアウトプットで確認したほうが、よほど効率的である。

メモの書き方

 テキストを書き写したり、膨大な情報量を書き込んだりするのは論外。 まず、頭の中でなんとなく 「3つ程度の要点」をまとめておく。 そしてその要点ごとに、説明の際に欠かせないキーワードをさきほど囲んだ語句から抜き出して、「矢印」でつないだり「=」で結んだりしてまとめる。そうすることで、ポイントがより明確に絞られていく。 

 もし、事前にうまくポイントを抽出することができなくても、とりあえずキーワードを抜き出し、それらの関係性を図化してみる。そうすることで、三つのポイントが何になるのか、整理される。 記述スタイルは箇条書き中心でも文章中心でも、どちらでもよい。

 自分のやりやすいやり方でまとめればよい。 「これを見れば一分で話せる」という状態にすることが求められる。 自らつくったメモの利用価値は、情報源となったテキストにも勝る。

二人一組で相乗効果を

 理想をいえば、アウトプット勉強法は二人一組によるタッグ方式が最適だ。

 私は学校教育においても、こういう形の授業を中心に据えるべきだと考えている。一人の先生が多数の生徒を前に一方的に話し続けるのではんく、二人一組になって交互にチェックしたほうが、よほど充実した一時間になるだろう。

 私の授業では、この相互アウトプットチェック法を採り入れてから、格段に知識の定着度が高まった。

 あるいは私の場合、生徒全員に同時に一分間アウトプットをさせることもある。聞き手は私一人。とはいえ聖徳太子ではないから、すべてを聞き分けることはできない。目的はそこではなく、とにかくアウトプットさせることにある。

 聞き手が誰であれ、アウトプットしてみると、どこまで理解しているかは自分でわかる。たどたどしい説明しかできないのに、「けっこう言えてる」と悦に入る人はまずいないはずだ。さらに、ときどき2~3人を指名してアウトプットしてもらうことにすれば、その緊張感からさらに真剣度は高まるだろう。

 その上でテキストを読み返してもらい、できなかった点を自分でチェックし、再度全員でアウトプットしてもらう。そうすると、一度目よりはるかにスムーズに言えることに気づく。授業としてはきわめて奇異だが、吸収度は抜群のはずである。


 教師の皆様方は参考にしてみるのもいいかもしれません。

その他

・勉強の究極の目的

 およそ勉強の究極の目的とは自分なりの視点を獲得することではないだろうか。 視点を獲得するとは、知性・教養を身につけるということでもある。学んだことを簡潔にアウトプットできるようになることを第一段とすれば、次の段階は自分なりの視点で「何がおもしろいのか」を語れることだ。「再生中心」の勉強から「視点中心」の勉強へステップアップしてこそ、大人の勉強といえるだろう。 

 それによって得られるコミュニケーション能力は、人を励ましたり慰めたりすることにもつながる。あるいは人を動かし、モノを生み出し、組織や環境を変えていく原動力にもなり得る。だとすれば、今の時代にもっとも求められている能力といえるだろう。

・どうすれば自分なりの視点を持てるようになるのか 

  1. 最初から「後でコメントする」という前提で対象に接する。 
  2. 対象をもっと強引に自分の興味・関心に取り込む。 あらかじめ自分の中に何らかのアンテナを立て、そこで無理やりキャッチするように仕向ける。
  3. 特定の人物の思想・考え方を利用する。 

 フランスの哲学者ミシェル・フーコーは、「自分はニーチェやハイデッカーについて、けっして言及しない。なぜなら、彼らは自分にとって『道具箱』だから」と述べている。 本人の弁によれば、フーコーはニーチェやハイデッカーについて、トン単位の膨大な文献を読みあさり、研究し尽くした。

 その成果として、あらゆる対象をこの両者の視点で観察することが可能になった。「ニーチェが生きていたら、これをこう見るだろう」ということがわかるわけだ。またそれは、両者から多大な影響を受けた自分の視点とも重なる。 したがってフーコーにとって両者を語ることは、いわば自分の“手の内”を明かすことに等しい。

 それに、重要なのは両者の視点で他のものを見ることであって、両者そのものではない。だから語る必要はない、というわけだ。

・典型的な話を論理的に見せる技術 

 典型的なのが、伝えたいこと「A」に対して、比較対象として「B」を用意するパターンだ。「一般的にはBと言われているが、個人的にはAだと思っている」とすれば、必然的にAの特異性が際立つことになる。 あるいは「AとBはよく似ているが、ここが違う」とか、逆に「AとBは一見するとまったく違うが、ここに共通点がある」、さらには「Aは何かに喩えるなら、Bである」と提示する手もある。つまり「対比」「因果関係」、もしくは「比喩」を“隠れキーワード”にして話を組み立てるわけだ。いずれもシンプルだが、一分で話すことを前提とすれば、こういう明快な構図に絞り込んだほうが伝わりやすいのである。

・小説から三つのポイントをピックアップする 

 私が学生に指導する際には、「まず自分で気に入った場面を三カ所挙げてみて」と課題を与える。その上で「なぜその三カ所なのか、皆の前で一分で説明して」と促すと、だいたい立派なコメントや書評になるのである。

追記

その他にも英会話を学ぶためのコツのようなものも書かれていました。色々と勉強になったことが多かった本です。この勉強法を私も実践していますが効率的で非常にいいと思います。かなりの良著だと思います。

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